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古都・奈良で、石川遼がゴルフ伝道師に

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  • 昼休みにみんなとサッカー!! 顔が史上最年少でツアー優勝したころの“遼クン”になってる!?
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  • 仲良く給食を食べながら、女の子から出た質問は「柔軟剤は何を使ってますか?」だって!! そんなこと聞かれたのは初めてだよ
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  • 「今日はみんなと会えて本当に楽しかったよ、ありがとう!」

1月に史上最年少で就任してから初めての“公務”である。新選手会長が、JGTOインスタグラムのライブ中継に向かって「谷口さん、お邪魔してます!!」。神社仏閣が大好きだ。京都は大人になってからも、1日がかりで観て回ったことはあるが「奈良は修学旅行で来て以来」。
20時頃に到着した前夜はそれでも閉門してすっかり静まりかえった東大寺を見に行った。「次は春日大社や薬師寺にも行ってみたい」。お詣りはまた別の機会として、2月14日に向かったのは世界遺産のど真ん中にある小、中、高一貫私立校の「奈良育英学園」。

プロ10年目の26歳が、ついつられて童心に返った。
「みんながあまりにも楽しそうだったので・・・」。自分も小学時代は、あんなふうに学校で毎日ハシャぎまわった。
「体育祭の実行委員で太鼓を叩いたり、目立ちたがり屋でお調子者。先生にも“調子”ってあだ名で呼ばれていたくらい」。
あのころは、ちょっぴり苦手だった給食も教室でみんなと一緒にぺろっと平らげ、満腹で見下ろした人工芝の運動場で「サッカーやってる!」。
一度はプロを夢見た元サッカー少年の遊び心がうずいた。
お昼休みの校庭に、あっという間に飛び出した。

子どもたちにまみれてボールを追いかけ全力ダッシュ。
朝は奈良の凍てつく寒さに3枚4枚と着込んできた服を、1枚、2枚と脱いで「ちょっと涼みたい」と最後は汗だくでついにシャツ1枚になっていた。

石川遼による“ゴルフ伝道の旅”。選手会で2009年から始まったゴルフの楽しさ、夢を持つことの大切さを伝えて歩く活動と連動して行われた今回のスナッグゴルフの寄贈式は、我々日本ゴルフツアー機構(JGTO)と、一般社団法人日本高等学校ゴルフ連盟が連携して取り組む、初のテストケースでもある。

JGTOではこれまでも、全国の小学校にスナッグゴルフを寄贈し、各校にプロが直接出向いて指導を行うなど普及につとめてきたが、中・高校にゴルフ部がある学校はまだまだ少なく、小学校でせっかくゴルフの楽しさに目覚めても、その後の活動の場がないために、断念してしまう子も多かった。

しかし中・高校共にゴルフ部を擁する一貫校の奈良育英小学校でのスナッグゴルフの導入ならば、一定の成果が得られるのではないか。
この取り組みには石川も大賛成で「自分もサッカーや陸上や水泳など、いろんなスポーツをする中で、ゴルフを選んだ。ジュニアの子たちにも、そんなきっかけを作ってあげたい。ぜひ一度、ゴルフというスポーツに触れて欲しい」。
朝のスナッグゴルフの講習会ではガチンコ対決で、4年生の澤村正基くんにハンデでは負けても渾身のガッツポーズで盛り上げるなど大ハッスル!!
「野球のホームランで120メートルくらい。男子のプロゴルファーだとその倍飛ぶ。4月に大阪で、大会があるのでぜひ一度、見に来てください。みんな招待します」と子どもたちを4月、大阪・茨木市で行われる「パナソニックオープン」に誘うことも忘れなかった。

午後から「夢を持とう」の講演会には中、高校ゴルフ部員のみなさんにも授業返上で、特別に聴講してもらったこともあり、来季のプロテスト合格を目指すという女子生徒には自身の経験をまじえて「これ以上は出来ないというくらい最高の準備をして、あとは何が起きても自分の実力と受け止めて」などと説くなど、質疑応答にも熱がこもった。

子どもたちの前で語った今の自分の夢。
「もっと多くの人に、ゴルフが注目されること。自分がもっと活躍することで、日本のゴルフ界を引っ張っていくことです」。
1月に就任してから、この日は初の社会貢献活動に、教室に入りきらないほどの報道陣を集めた。「ジュニア育成は、自分個人としても以前から取り組んできたことですが、こういう立場に立たせていただいたことで、より周囲に与える影響も変わってくるとは思う」。
新選手会長として、石川が各行事に参加する。ただそれだけでも大きな反響があるのは明白だが、それ以上にまずは本業で、完全復活を果たすことが早急の課題であるという信念は変わらない。

「いま一番、近い目標は2020年の日本代表になることです」と、言った。
重責を背負った今季は、いったん日本に腰を落ち着けるが「自分が世界で活躍することで、こういった活動も認知される。ゴルフをもっといろんな方に広めて、みんなでゴルフの楽しさを共有したい」。
選手会長職に邁進しながら、再び世界に飛び立つ好機をうかがう。

最後に、子どもたちからもらった歌のプレゼントは「翼をください」。思わず一緒に口ずさんでいた。「僕も学生時代に習った歌詞を、まだちゃんと覚えていた。改めて、いい歌だ、と。今の僕にリンクしているみたい」と子どもたちの澄んだ歌声が、何よりの応援歌に聞こえて感動せずにはいられなかった石川だ。


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