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手術だけが人生だ?! 股関節にチタンを埋めた芹澤信雄が7年ぶりの予選通過

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令和最初のレギュラーツアーは記念の60回大会で、不屈の60歳が胸躍る。
芹澤が、7年ぶりの予選通過を果たした。
1オーバーから出たこの日はハラハラ、ドキドキのスリリングな1日を過ごした。

折り返して10番で、4メートルを沈めてイーブンパーに戻した。
「『もしかして、赤字(アンダーパー)?』と思ったら、ドキドキしちゃって…」。
欲を出した途端に次の11番では3パットのダブルボギーだ。
さらに続く12番ではボギーを打って、今度は予選落ちの危機にハラハラ。
今度は予選落ちの危機にハラハラ。
15、18番でもパーセーブに失敗してけっきょく通算4オーバーは、その時点で予選カットには微妙な位置に、「ゴルフって、こんなにドキドキするんだね」と、百戦錬磨のベテランがしみじみ。

レギュラーツアーでは5勝の経験も、今はシニアツアーが主戦場。
もうこんなスリルを味わうことはない、と思い込んでいた。
推薦を得て、昨年の今大会以来となる1年ぶりのレギュラーツアーで「ゴルフをやらせてもらえるだけでも幸せなのに」。

うつぶせ寝も困難な変形股関節症で、左の患部に12センチのチタンを埋め込む手術をしたのは昨8月だ。
米ではニクラウスやワトソンらの術例があると聞いて、踏み切った。
10日間の入院と、3か月のリハビリを経て、アプローチ練習から再開した。
この1月のハワイ合宿では、1日100発のフルショットにこぎつけたが18ホールの本格プレーは、今季シニア2戦目の「ノジマチャンピオンカップ 箱根シニア(4月18、19日、神奈川・箱根CC)」(52位タイ)が、初めてだった。

術後の経過は予想以上に順調でも、さすがに歩きどおしは足に来る。
「疲れて、だんだんツレてくる」と、太田トレーナーによるラウンド後の献身ケアなくしては、ここまでやれない。
「通れたら嬉しいけれど。通れちゃったらあと2日、和合でプレーするのは苦しい。気が抜けて、ボロボロになりそう」と嬉しい悲鳴も、思えば芹澤のゴルフ人生には、節目節目に″手術″があった。

最初に受けたのは、40歳の「レーシック」。
視力矯正手術を受けた直後の2000年。「東建ホームメイトカップ」でV5を達成した。
左肩に″人工腱″を施す手術を受けたのは、50歳のとき。
その直後には、シニアツアーで″初V"を飾っている。
「そういえば10年おきに、手術をして勝っている」。
思えば、手術のたびに復活を遂げている。

そして、迎えた還暦の今年。
目に見えた飛距離アップは手術の成功で、左足に体重がスムーズに乗るようになったからだが「シニアの人たちは『″チタン″が入っているからだろ』って」。
軽妙な話術と、スタイリッシュな出で立ちで、今なお根強い人気。
渾身プレーから上がると、サインを求めるファンの行列が途切れなかった。
60にして手に入れた。錆びない体で週末の和合を精一杯に盛り上げる。

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