アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ  2016

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3つの名前を持つ男。詹世昌 (センセショウ)が大逆転V

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日亜の共同主管で行われた大混戦の最終日は、やにわに難解な名前がリーダーボードを駆け上がった。最終組の5つも前で、いち早くそのてっぺんに居座ったのが、アジア枠から出た詹世昌(センセショウ)。
日本ツアーは2006年にセガサミーカップを制した葉偉志(よういし)以来の台湾人覇者の誕生だ。

30歳がこの日出した62は自己ベスト。
13番で、20ヤードのバンカーショットを直接入れた。14番の連続バーディで、ついに首位をとらえた。
「今日はすべてにおいて、良いプレーが出来た」と、ノリに乗った。
真っ先に、通算10アンダーで上がった途端に、追いかけるべき最終組が、揃ってばたばたとスコアを崩した。
そのまま2打差で逃げ切った。6打差からの大逆転Vで、その名を日本に知らしめた。

手にした優勝賞金3000万円は、人生の最高額だ。この2ヶ月で、運命は大きく変わった。アジアンツアー二部の「ADTツアー」で5勝の経験も、レギュラーツアーで芽が出るまで丸10年かった。
アジアと欧州共催のキングスカップでツアー初優勝を飾ったのは、今年7月。その後、母国でも1勝を挙げて、絶好調で今大会を迎えた。日本は松山と石川が組む11月のワールドカップの出場も決まっている。
20歳でのプロ転向から「今が一番良い時期」と、まさに人生最高潮だ。

父親の言うことを聞いておいてほんとうに良かった。
少年時代は、自転車のロードレーサーが夢。
米出身のランス・アームストリングに憧れたが「自転車は危ない」と、止めたのがプロゴルファーの父、秋漢(クイハン)さんだった。
父に誘われて進んだゴルフの道。
スピードへの憧れは、趣味のカートレースで満たすとして、「ここからさらに、大きなステージを目指す」と、さらに極める。

この2勝目でアジアンツアーは5年、日本は今季の残りとさらに2年のシード権を手にしたが、「これからどちらの試合に出ていくか」。今はまだ、決められない。「これからゆっくり考える」と贅沢な悩みはひとまず保留で、慌ただしく19時05分発のタイペイ行きに飛び乗った。次週、アジアンツアーの「マーキュリー台湾マスターズ」の凱旋出場は、母国がたいそう賑わいそうだ。

キャディバッグには、「James Chan(ジェームスチャン)」のネーム刺繍。欧米圏で戦う際の英語名だ。また、アジアのリーダーボードには台湾名の「CHAN Shih-Chang(チャンシーチャン)」。
そして、日本の登録名はもう一度、ここに改めて記そう。
「詹世昌 (センセショウ)」。
3つも名前を持つとは、いかにも世界を股にかける選手らしい。日本のファンのみなさまも、この機会にぜひご記憶にとどめて、どこかのツアーでいずれかの名を見かけたら、ぜひとも熱いご声援を!

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