TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Lake Wood 2011

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2年のブランクも、ドンファンの優勝スピーチが素晴らしかった訳

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  • りゅうちょうな日本語で「お酒の強いキャディさん」と紹介されてしまった原田さんは、それとはうらはらにとても可憐な女性だ

これで今季は14試合が終わって、韓国出身のチャンピオンは6人目。しかし他の選手や、ドンファンを良く知る関係者には、また韓国選手が勝った、という意識は薄い。

2006年の来日当初から、溶け込むことに懸命だった。
本名の李東桓(リー・ドンファン)を「ドンファン」に変えたのも、その一心だった。
猛勉強で、瞬く間に上手になった日本語も、錆び付いていなかった。
兵役生活の最中にも「毎日一人でブツブツと、日本語で喋っていたから」。

自分の1日を実況中継する。
「ドンファンはいま歯磨きをしています」。
「ゴハンを食べています」。
「いまから訓練に行ってきます」。

おかげでプレーぶりだけでなく優勝スピーチもまた、2年のブランクを感じさせない見事なものだった。
勝った直後のインタビューでも、表彰式のあとの記者会見でも、流ちょうな日本語で、何度も何度も繰り返したのは、世話になった方々への感謝の気持ち。

「必ず書いてください」との本人のたっての願いから、ここに記す。

「まず優勝に導いてくれたゴルフの神様。ありがとうございます」。
そして何よりいつも、大きな愛で包んでくれるお父さん、お母さん。「ありがとう」。

祝福に駆けつけた、兄貴分の原口鉄也。
「デビューのときから優しく面倒みてくれて」。訓練中も、軍隊の休みを狙ってたびたび国際電話をしてくれた。この日は優勝が決まったあとにもアテストが終わるまで離れなかった。ずっとそばで見守ってくれた。「鉄也さん、いつもほんとにありがとう」。

韓国ソウルにある88カントリークラブのホン・ニン支配人。兵役中は3泊4日の外泊の際に必ず電話をかけてきて「今から来い、と」。雨の日も、雪の日も、1日中練習をさせてくださった。「それが力となりました」。

そのほか、いつも体を見てくれる金田俊範トレーナー。
連戦中も宿や交通の手配をして支えてくれるマネージャーのクリス・トモさん。
兵役時代にお世話になった韓国空軍のスタッフのみなさん。
「おかげで我慢が身につきました」。

今大会は主催の「トーシンさま。開催コースのトーシンレイクウッドゴルフクラブさま」。
早朝から骨身を惜しまず大会に協力してくださったたくさんのボランティアのみなさん。
それと復帰元年の今年も、ドンファンという選手を忘れずにいて応援してくださったファンのみなさん。「2年もいなかった僕のことを覚えていてくださって、どれほど嬉しかったか。それがどれだけの力になったか知れません」。

またこの週、バッグを担いでくれた原田真由美さん。
「・・・お酒の強いキャディさんです!」。
途端に、ご本人の照れ笑いがコースに響き渡った。冗談も、感情の機微を語るにも、あまりにも淀みのない日本語は、「まったく余計なことまで言うんだから!」と、チャンピオンをにらみつけた原田さん。「褒めてくれてるんだか、なんなんだか!」。抗議の声を上げながらもそうやって、わざわざ表彰式で一人一人恩人の名を挙げて、礼など言ってくれる選手を本気で憎めるわけがない。

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