マンシングウェアオープンKSBカップ 2007

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15歳の石川遼くんがツアー最年少優勝の快挙を達成!!

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  • 優勝インタビューで涙が止まらない・・・

ツアープレーヤーも、ひれ伏した。並み居るプロを押しのけて、現役高校1年生がツアー最年少優勝をあげた。同組で回った立山光広と、久保谷健一は最終18番で2人同時に頭を下げた。
「参りました!」。
プロが揃って、15歳に完敗だ。

4日間の平均飛距離299ヤードは、今週ドライビングディスタンスで1位を獲得した立山にも迫る勢い(ランク3位)。
「ショットは思い切りが良く」(立山)。
「パットも上手いし」(久保谷)。
何より、2人が舌を巻いたのは石川君の強気のゴルフ。
「どんな場面でも守らない。狭いところも、ドライバーで振り切っていた」と、感心しきり。

最初の18ホールで通算6アンダー9位タイに浮上すると、続く最終ラウンドで一気にリーダーボードを駆け上がった。
17番では、バンカーショットをチップイン。劇的バーディに呆然と、「鳥肌が立った」と思わず両腕をさすったギャラリーは、少なくない。

どのプロよりも早く通算12アンダーにして、再び2位以下を突き放してホールアウトすると、もう誰も追いつけなかった。

宮本勝昌が1打差まで迫ったが、最終18番で奥から2メートルのバーディチャンスを外した。
「ニューヒーロー誕生だけど・・・悔しい」と、つぶやいた。

続いて近藤智弘が、18番でイーグルを奪ったが時すでに遅し。
次なる挑戦者は世界各国のツアーで20勝以上の経験がある豪州の実力者、クレイグ・パリー。3ホール残して2打差と迫ったが、16番でダブルボギーを打って、8位タイに沈んだ。

そして最後が最終組の宮里聖志だった。
16番ホールでバーディを奪い、2打差まで詰め寄ったが17番でボギーを打って、「こんな凄い子がいるなんて知らなかった」と、絶句した。

初日は暴風、2日目は雷。3日目は豪雨。波乱続きの展開に、石川君のプレーはおろか「まだ顔も見れていない」と、聖志は言ったがそれもそのはず。
先月2日の最終予選会で、石川君は惜しくも2打差で落選している。しかし、アマチュア32人中トップの成績が評価され、主催者推薦を受けたのは開催直前。

これが、ツアー初出場だった。「こんな大勢の人の前でプレーするのも初めての経験」だった。
練習日にはギャラリーに、背格好の似た近藤智弘と間違われたほどだったのだ。
「初めは、誰も僕の名前さえも知らなかったと思う」。

それが、最後には「遼くん、遼くん」の大合唱。

そのたびに、声のするほうへ笑顔を向けて「ありがとうございます」と答えたのは、それが石川君の目標だからだ。
「世界一のプロゴルファーになること。そして、世界中の人に、心から愛されるプロゴルファーになること」。
そのひとつとして、「集中していても、常に笑顔を忘れないプロでありたい」と、石川君は思っている。

この日最終日は1日36ホール。練習場は、5時30分にオープン。一番に姿を見せたのはほかでもない、トップスタート(6時20分)の石川君だった。
長丁場を前に、心に誓った。
「今日は、疲れた顔は絶対に表に出さない、と」。
過酷な戦いの中で、あえてその目標を実践してみせたのだ。

この日の青空のように、最後まで曇ることがなかった15歳の笑顔。
涙でクシャクシャになったのは、優勝インタビューのときだった。
支えてくださったたくさんの人たちの顔を思い浮かべるたびに、涙はあとからあとからこぼれ出た。
両親と、キャディの塘田隼也さんと、杉並学院高校の吉岡徹治・ゴルフ部監督と・・・。
そして、最後まで大きな声援を送ってくれた1万811人の大ギャラリー。

中には、36ホールついて歩いて下さった方もいただろう。
それを思うたびに、涙がこぼれた。
「今日は、ギャラリーのみなさんと悔しがったり、喜んだり・・・。みなさんで分かち合うことは、こんなにも良いことなんだな、と」。

かすんだ視界の向こう側に、たくさんの温かい笑顔が見えた。感謝の気持ちが溢れ出た。
「みなさんのおかげで、今日はゴルフを楽しむことができました。僕のことを応援してくださって、本当にありがとうございます!!」。
しゃくりあげながら、懸命に声を張り上げた。

ドライビングディスタンス賞受賞で、表彰式に出席していた立山がその様子にポツリと言った。
「ゴルフ界に救世主現る、かな・・・」。

写真中=最終18番で、石川君に向かって思わずペコリと頭を下げた立山は、テレビカメラに追いかけられて、表情を固くした15歳に「ほら、ピースでもしてみろよ」と声をかけて緊張をほぐしてやったそうだ。「最終日に一緒に回らしていただいた立山さん、久保谷さん、そして予選ラウンドで回った
高島さん、桧垣さんにも本当に良くしていただいて、感謝です!」(石川君)

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