ABC チャンピオンシップ  2007

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今年48歳、フランキー・ミノザの夢は

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  • 優勝賞金2400万円は、これで日亜両ツアーの賞金ランクでいずれも14位に!!
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  • 大会を支えてくださったボランティアのみなさんに祝福を受けて…
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  • ミノザをボスと慕う中村龍明(左)と松村道央(右)も応援に駆けつけた

アジアと日本で1勝ずつあげたミノザは、くしくも両ツアーの賞金ランクで現在14位。世界を股にかけた活躍には、母国フィリピンで過ごせるのも年間を通じてたった2ヶ月ほどだが、たまの帰郷は大変な騒ぎとなる。

マニラ空港に降り立った瞬間に、居合わせた人々の中から「フランキー!」の大合唱が始まる。
以前、メーカーのスタッフがクラブの相談にフィリピンを訪れたときのことだった。
空港に出迎えに現れたミノザをキャッチした地元メディアが打った見出しは「ミノザが歓待した日本の要人」。
その紙面を見たスタッフは、改めてその影響力に驚かされたものだ。

そんな数々の仰天エピソードが「母国では、大統領よりも有名人」と称されるゆえん。
国内外のツアーで20勝の記録を持つミノザは、フィリピンではまさにウッズばりのヒーローなのだ。

しかしそれほどの地位にありながら、彼が奢った態度を見せたことは一度もない。
むしろ、勝ち星を重ねるごとに謙虚に頭を垂れるのがミノザという選手。
そんな生きざまに尊敬の念を抱き、彼のゴルフライフを目標としている若手はとても多い。

ミノザと同じフィリピンにルーツを持ち、ジャパンゴルフツアーでは「村上弘正」の登録名で戦うアルテミオ・ムラカミもそのひとりだ。
かつて、ミノザのキャディをつとめていた時期もあるムラカミは、今年8月のアジアンツアー「イスカンダー・ジョーホールオープン」で優勝を飾ったが、その前夜に泣き言を言う彼を叱り、励ましてくれたのがミノザだった。

そのムラカミを通じ、今年のオフにフィリピンでミノザの合宿に合流した松村道央は、祝福に駆けつけたプレーオフの18番で、47歳のチャンピオンを「ボス」と呼び、しみじみとこう言った。
「本当に面倒見の良い人なんです」。
それは、松村がツアー2戦目を迎えた8月のサン・クロレラクラシックだった。
最終日に偶然、同じ組で回ることになったミノザはことあるごとに「諦めるんじゃない。最後まで頑張れ」と声をかけ続けてくれた。

その末の10位タイは自己ベストフィニッシュに「ものすごく自信がついた」と感謝した松村は、今年のチャレンジトーナメント最終戦で2試合連続優勝を飾り、賞金ランク1位に輝き、デビュー1年目にして来季の出場権を手に入れることができたのだ。

国内外で多くの選手たちに影響を与え続けるミノザが、母国にジュニア基金を立ち上げたのは5年前のこと。
毎年4月にはトーナメントを主催して、後進の育成に力を注ぐ。
「この中から未来のタイガー・ウッズが誕生することが、僕の夢なんです」。
12月29日に48歳。シニア入りまで「もう間近」だが、そんな目標がある以上まだまだ、立ち止まることはできない。
このあとはアジアンツアーに戻ってシンガポール、上海、香港と飛び、次の日本ツアーはカシオワールドオープンと、最終戦の頂上決戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。
フィリピンの英雄はハードスケジュールもものともせずに、これからも全力で走り続ける。





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