ABC チャンピオンシップ 2003

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これで4年連続で、獲得賞金1億円突破、完璧主義者・片山晋呉の、この日最終日の完璧プレー

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前半、一時は1打差まで詰め寄られる接戦にも焦らず、コース上で、片山はたびたび 目をつぶった。他の選手のプレーを待つ間に自然と沸いてきてしまう雑念を払い、精 神を統一させるためだ。

「優勝争いしているとね、どうしてもいろいろとよけないことを考えてしまう。そう いうのをぜんぶ忘れて目をつぶり、今すべきことだけを、つぶやいたりするんだ。プ レーに集中するためにね、だいぶ前から、試していること」。

どんな状況でも、毎ショットごと変えないルーティン。気持ちが整理できるま では、けしてスウィングを始動させない。少しでも気がかりなことがあると、すぐに アドレスを解いてもう一度、いちからやり直す。徹底した完璧主義者だ。

通算18アンダーで迎えた後半の12番パー3。5アイアンで「最高のティショット」を打 ち、1メートルに寄せてバーディを奪うと、2位の宮本との差は一挙に広がった。それ ばかりか、片山のプレーに気おされるように、連続ボギーでズルズルと後退してい く。

14番のセカンド地点でも、やはり目をつぶった。宮本のショットを待つ間、じっとう つむいていた片山は、再び静かに目を開くと、第2打をみごとピンそば2メートル。こ れを沈めてまたバーディだ。
続く15番パー5でも3メートルのバーディチャンスを決め、通算21アンダーはこの日 のスタート時に設定した最終日の目標スコアだ。それをクリアしても、いったん火が ついた片山のゴルフはもう止まらなかった。
16番パー3では、10メートルのバーディパットをねじこんで、3連続で盛り上げる。

ラスト18番のウィニングパットもバーディで決めて、通算23アンダーは自己ベストア ンダーだけでなく、今大会の最多アンダー記録も更新。2位の宮本と9打差のぶっちぎ りVで、まさに片山の独壇場に、思い出されるのは2000年シーズン。この日詰め掛けた1万3672人の大ギャラリーの歓声を浴びて、両手で何度もガッツ ポーズを作る姿は、あの年、終盤の試合で怒涛の3勝をあげ、大逆転で賞金王の座に ついたときの片山と、だぶって見えた。
この優勝で賞金ランク3位まで順位を上げて、現在、賞金ランクトップのトッド・ハ ミルトンとの差を約1200円まで縮めた。これで、今季の獲得賞金は4年連続で1億円を 越えた(海外獲得賞金含む)。過去に、4年連続で1億円を突破したのは尾崎将司、中 嶋常幸だけ。史上3人目の快挙達成だ。

「ずっと勝ちたかったこの試合。こんな大差で勝つことができただけでなく、ジャン ボさんと中嶋さんと並んで名を連ねることができたことが嬉しい。この勢いで、今年 も賞金王を狙っていく」。年々、トッププレーヤーとしての地位を確立していく片山 の笑顔に、ゆるぎない自信がみなぎっていた。

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