日本プロゴルフ選手権大会 2001

大会記事

「大差がかえってプレッシャーだった」

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最後まで作戦を貫き通したディーン・ウィルソンの最終日


 最後まで、初志貫徹だった。
 2位の加瀬秀樹と5打差で迎えた18番パー4。
 左ラフからのセカンドショットで、ディーンはグリーンを狙わない。
 硬いグリーンの周囲には、グルリと池。しかもその周囲はラフが短く刈り込まれ、少しでも外すと、池に転がり込むようなワナがしかけられている。
 ディーンは、迷うことなく残り120ヤード地点にレイアップ。

 そこから、サンドウェッジでグリーンセンターを捉え、2パットのボギーで4日間を締めた。
 3日目のバック9、ただ一人のアンダーパーになってから、呪文のように繰り返したこれこそがディーンの作戦、「フェアウェーキープ、グリーンセンターねらい」
 最後の最後に、果敢なチャレンジを期待していたギャラリーからは、小さなため息も漏れたが、この「刻む勇気」こそが、今回のディーンの勝因ではなかったか。



 最終日は、8打差からのスタート。
 だが、この大差が「かえってプレッシャーだったんだ」とディーン。
 「勝ちたいと思うほど、フェアウェーキープは難しく、良いプレーをしなければ、と思うほど、グリーンを捕らえるのが困難に感じられたから」


 3番パー4では、3段グリーンの一番下から、なんと、20メートルを沈めてバーディ。しかし、そのときのディーンには、それを単純にラッキーだと喜べる余裕はないようだった。
 ボールが、カップの向こう淵にがつんと当たってカップインした瞬間、ディーンはまるで、苦悩するかのように、頭を抱え込んでしまったのだ。
 普通だったら、3パットも覚悟する難しいパッティング。
 実際に、同組の東は同じような距離から、2メートルもショートしてボギーだった。
 あのラッキーパンチでさらに差は開き、勝利はほぼ決まったようなものだったが、「本当に勝てた、と思ったのは、最後の2ホールに来てから」というように、決して浮かれることなく、4日間の平均ストローク75,168の難コースで、最後まで警戒心は解かなかったのだ。

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