タマノイ酢よみうりオープン 2000

大会記事

「人気は田中君に任せて…」

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通算10アンダー首位に、田中秀道と水巻善典が並んだ。

「僕は、低い球でコツコツやる、ギャラリー受けしない玄人タイプ。田中君のように、高く打ってダーンと球を止めてくる田中君のような、見ていてスカっとするゴルフではない。でも、僕のようなタイプはレベルが高くなるほど精神的に強くなって、我慢してやらなくちゃいけないんです」

最近は、3、4日目に後ろの方で回ることがなかったので非常に楽しみです。今週のように、2日目が終わっても3位以内にいるのは珍しいことです。ここのところ、上位に食い込んでくるメンバーがだいたい決まっているので、その中で自分もプレーできるのは嬉しいですね。
田中君も、伊沢君もいいスコアを出してくるでしょうけど、僕も昨日、今日と6~7個のバーディが取れているし、やれるでしょう。ここはすごく好きなコースなんで頑張りたいですね。
先々週のJCBクラシック仙台では、初日非常にいいゴルフをしていたにもかかわらず(16番まで7バーディ、ノーボギー)結局、最後に崩れてしまったのは、正直言って非常に疲れていました。最後のほうになってくるにつれ、明らかに足が重くなってきて、他の選手より歩くのも遅れていた。それで、仙台から帰ってトレーニングをしましたし、また、普段なかなか会えない子供に家族サービスをしたりして、精神的な疲れは取れたと思います。
トレーニングはシーズン中にも月、火曜日にみっちりとやっています。火曜日なんて、パンパンに張るくらい、やりますよ。それは、アメリカに行って以来、続けていること。94年に挑戦した米ツアーでの収穫はそれですね。アメリカの選手は大会中にも積極的に体を鍛えている。
日本の選手は、すぐにマッサージとかで疲れを取ろうとするけど、むこうは違うんです。体を動かすことで疲れを取ろうとするんですね。
シード選手っていうのは、狙ったところに打って、思いどおりの球が打てていれば、そうそう75以上は叩かないもんです。よほど、考えこまない限りね。あとは、病気とか体の疲れが原因。体の疲れは、積極的に動かしていくほうが、解消されるもんなんです。
日頃からトレーニングをして、疲れない体を作ることが大切なんですよ。そういう意識が、日本の選手にはなさ過ぎると思う。
米ツアーからすでに2年、遠ざかっているわけですけれども、今年、テレビの解説で TPC(ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ、3月23日~26日、TPCソーグラス)に行ったとき、ハル・サットン(通算9アンダーで優勝、1打差2位にタイガー・ウッズ)を見ていて、技術、体力面ともタイガー・ウッズには当然負けるんだけれども、精神面では彼のように40歳を超えた選手のほうが数段、強いんだと感じたんです。そのことに、非常に刺激を受けました。
もちろん、タイガーと彼とはプレースタイルがまったく違う。低いスライスを打ったりすごく地味で、なんだか一見、うまくなさそうなゴルフをする選手なんです。飛距離だっておいていかれてるし、タイガーに先に中につけられたりしている。だけど、動じることなく、アプローチでしっかり寄せてパットを入れて、崩れない。あがってみれば、タイガーと同スコアなわけでしょう。迷うことなく自分のゴルフを貫いて勝負する姿勢に、非常に刺激を受けましてね。あの場所(米ツアー)から2年、遠ざかっているのは、僕にとってとても寂しいこと。また必ず行きたいという気持ちが強いですよね。

僕は初めてアメリカに行ったとき、タイガー・ウッズのゴルフとかを見てそれに刺激されて、その真似をしようと思ってしまった。自分のゴルフに取り入れよう、とね。でも、それでかえって自分の形を見失った。方向が違っていたんです。僕は、サットンのように、見ていて面白くもない、低い球でコツコツと行く玄人タイプ。そのかわり、そういうタイプはレベルが高くなってくるほど、精神的に強くなって、我慢してプレーしていかなくちゃいけないんです。まわりがどんなに飛ばそうが、派手なゴルフをしようがね。昨年シード落ちしたことで、逆にそういうことに気付くことができた気がしますね。


田中君のように、高い球でダンと球を止めていくほうが、見ているお客さんはスカっとすると思う。僕のほうはついて歩きたくないような、見ていてもつまらないゴルフですが、ハル・サットンのような派手さはないけど決して崩れないゴルフをしたい。そんなんじゃあ、受けないとは思うけど…人気のほうは田中君に任せて、ね(笑)。
息子(夏休みで帰国している長男の賢人君)にも優勝シーンを見せてやりたいですしね。

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