ブリヂストンオープン 1999

大会記事

丸山は、この夏からはじめた米国流トレーニングの成果を示した。

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 今年に入って丸山は、つぎつぎと新たな試みに踏み切っていた。
 「ヒザへの負担を減らすために」と、春から始めて、8キロ減に成功したダイエットもそうだし、8月から本格的に取り組み出した、トレーニングもそうだ。
 もっとも、ひとくちに「トレーニング」といっても、ゴルファーのそれは、大変な注意を要するものだ。一歩方法を間違えると、体質によってはかえって筋肉を固くさせてしまい、スイングバランスを崩したり、ボールコントロールが効かなくなる危険性もあるからだ。
 だが、危険を承知で丸山は、あえてこの冒険に踏み切った。
 「米ツアーでは誰もがやっていることだとわかったし、なにより、体のバランスと、柔軟性が衰えてきていたことに気付いたことが大きかった」。常に世界を意識しているからこその決断だった。
 丸山が取り入れたのは、米ツアーに常駐するフィットネスカーの専門トレーナーが作ったというトレーニングメニュー。トレーニング中にかける、負荷の重さは多少違うが、そのメニューは、タイガー・ウッズが取り入れているものとほぼ同じ内容という。

 開始して1ヶ月。丸山はもっともつらい時期を迎えていた。
 トレーニングをはじめたら、たいていの者が一度は経験するという、スイング時の違和感。筋肉痛や体質の変化によって、それまでのスイングができなくなる。トレーニングによって、体が過渡期を迎えているのである。
 「全日空とジュンのときが1番メタメタだった。クラブがトップにあがった瞬間、『いったいどこに行くんだ~』という不安を感じる。スライスを打とうとしたら、大フックになったり、インパクトで異常に力が入ったりする…まっすぐ構えているつもりでも、50ヤードも右に飛んでいくこともあった」。

 思いどおりの球が打てない。
 日ごとにフラストレーションがたまっていった。

 だが、「海外の選手はそれを当たり前のようにやっている。それくらいできないで、オマエら、まだまだだな、と思われるのがいやだった。『努力はいつか実る。 4ヶ月後を見てろよ』という気持ちで頑張った」。

 不安や焦りを振り払い、根気よく取り組んだ成果を、いま示した。

「ラフにも負けない力でショットが打てる。思いどおりに球が打てるのが、楽しくて仕方なかった」。

 丸山は、今季最多の20アンダーという脅威的なスコアで、ツアー9勝目を飾った。

 「これまで自分がやってきたことは、間違いじゃなかったと思った。今後は、ますます五体満足で(笑)、今年はあと2,3勝できたらいいな。
 秋には、(セルジオ)ガルシアもやって来る(11月のVISA太平洋マスターズに来日)し、 日本プレーヤーの意地も見せないと、ね」

 丸山の目は常に、世界に向いている。丸山の挑戦はこれからも、まだまだ続いていく。

 ★丸山茂樹は、来季から、米ツアーに本格参戦することが決まっている。「出場できる試合は、なんでも出ていくつもりでいる」と、燃えている。

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