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社会科見学会を実施(スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ)

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  • 普段、目には見えない放射能が確認できるすごい装置
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  • 震災当時の様子を伝える新聞記事をみんなで読みながら「でも、福島の人たちは、当日この新聞を読むことすらできなかったんです」
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  • 実は子どもたちにはちょっぴり難しい内容も、タッチパネルで楽しく学習
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  • 踊りながら学ぶ?!
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  • 実は、生活の中で、誰もが少しずつ放射能を浴びている。それは、普段口にする食材にも。ならばそれは実際にどれほどのものなのか。実験で知る貴重な機会を経験できた

17日の海の日はランチャーを、ペンとノートに持ち替えた。スナッグゴルフの全国大会で、日頃の成果を競いあった翌日は、子どもたちの学びの日。
チームメイトも、ライバルも、みんな仲良く訪れた。福島県田村郡三春町の「コミュタン福島」は昨年7月に、出来たばかりの「環境創造センター」内にある教育施設である。
福島の環境や現状、放射能に関わる正確な情報などを、見て実際に体験して学べる。

あの未曾有の大地震が、とりわけ福島の方々から何を奪い去っていったのか。そして、そこから懸命に立ち直ろうと奮闘される中で、これから何を目指しておられるのか。原子力だけに頼らない新しい福島を作ろうとするみなさんの取り組みを、肌で感じることが出来る。

小学生にはまだ難しい原子記号や、言語が施設内にはたくさん出てくるが、それもしっかり予習済みだ。
前日16日に行われた第15回の「スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ」で熱戦を繰り広げた子どもたちは、その日の夜に福島県の「那須甲子青少年自然の家」で夕食を済ませたあとみんなで、福島県再生可能エネルギー推進センターの鈴木精一・代表理事の講義を聞いており、原子力に変わるさまざまな再生エネルギーについての予備知識なども仕入れてあった。

放射能は、目に見えないから余計に怖い。
だからこそ、福島第一原子力発電所の事故のあとさまざまな情報が飛び交い、あちこちで風評被害が起きたのだがこの施設では、そんな放射能を霧状にして、実際に肉眼で見えるようにしたり、線量を数値化して示したり、ゲームを通してその仕組みを学べたりと、子どもたちにも大変分かりよい教材に溢れている。

昨晩のうちに勉強した内容を、めいめいメモしておいたノートにまた新たな情報が、どんどん増えていく。「環境創造シアター」では球体型スクリーン全面に360度の映像を映し出す「全天球映像システム」で鑑賞した福島の大自然の、なんとまあド迫力だったこと!

またコーヒーやきざみ昆布に減塩しお、お茶や肥料、湯の華や食塩など各製品に含まれる放射能の量が実際に検査できる精密機械も完備してあり、みんな興味津々。

最初にみんなでもっとも線量が多い身の回り品は何か予想を立てて、順番に並べておいてから、実験開始。するとあらあら、子どもたちの見立てはことごとく外れて「湯の華がいちばん高かった。なんでだ?!」。
感想を書き込む欄に「ぜんぜんよそうとちがってた」などと、驚きの気持ちを素直に記し、めいめい大事にカバンにしまった実験結果のプリントは、きっとみんなの将来に、役立つときがくるはずだ。

楽しかった2日間もあっという間に過ぎて、最寄りの郡山駅に向かう帰路のバスはすっかり緊張も解けて、打ち解け合う子どもたちの明るい笑い声に溢れた。
スナッグゴルフ大会の会場が東北に移った2013年からは、試合の翌日に、こうして社会科見学会を開いて、みんなで震災や防災について学ぶことが恒例となった。
その年は宮城県の被災地をまわり、窓から見る光景に、シンと静まりかえった車内はただ語り部のみなさんの声だけが、聞こえるばかりだったが今年はまだ復興途上でありながらも穏やかな福島の町並みが、子どもたちの明るい笑顔を積んだバスを見送った。

お友だちと冗談を言ったり、しりとりやゲームをして腹の底からケラケラと笑い合えること。ただそれだけのことが実はどれほどの幸せか。夏の新緑が萌える福島の美しい景色が教えてくれる。

「コミュタン福島」には2011年の3月11日を起点に、動き出した復興時計が刻々と時を刻んでいる。
ガイドのお兄さんは「福島県で、今まで復興に費やされた日数と時間を示しているのですがこれからもずっと、この時計は動き続けるのだろうと思います」と言った。

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