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日本のツアーで戦っているA選手とヨーロッパツアーで戦っているB選手は、現在どちらの選手の方が強いの?私が好きなC選手は、今世界の中ではどの位の実力なのかしら?これらの疑問に答えるのが、オフィシャルワールドゴルフランキング(以下OWGR)です。
1986年から施行されているOWGRは、その間幾度となく改良が加えられ、現在のシステムになった訳ですが、より正確で公平なランキングにするためにその算出方法は非常に複雑なものになっています。
OWGRの政策・運営会議の構成メンバーになっているのは、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラレイジア・南アフリカ・アジア・日本の各プロツアーから成っている「インターナショナル・フェデレーション・オブ・PGAツアーズ(以下フェデレーション)」と4大メジャートーナメントを主催している、オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ(マスターズ)・全米ゴルフ協会(全米オープン)・R&A(全英オープン)・全米プロゴルフ協会(全米プロ)です。それに併せて、4つあるワールドゴルフチャンピョンシップ(以下WGC)とマスターズ・トーナメント、全米オープン、全英オープンの出場資格の中にはOWGR上位者というカテゴリーが入っています。また出場資格には明記されていないが、全米プロゴルフ選手権でも特別承認選手の選考基準としてこのOWGRを用いています。もっとも、これらの大会は世界のトップの選手たちによって争われるので、出場資格にOWGRを使うのは当然のことといえるでしょう。
OWGRの基本は、出場する大会の選手層(フィールド)によってその大会に与えられるポイントが決定し、選手がその大会の最終順位によって獲得したポイントを出場試合数で割って平均を出して、1週毎にランク付けを行うというものです。ポイントの対象となるトーナメントは、4大メジャーやWGC、フェデレーション加盟ツアーの賞金ランキング加算競技の他に、カナダツアー・ネーションワイドツアー(アメリカ2部ツアー)・チャレンジツアー(ヨーロッパ2部ツアー)にもポイントが与えられます。
では実際にどのようにしてポイントが算出されているのかを説明してみる。まずそのトーナメントに最新のOWGR上位100位以内の何名が出場するかによって決まる「ワールドイベントレーティングポイント(以下ワールドレーティング)」と、そのツアーの前年度賞金ランキング上位30位以内の何名が出場するかによって決まる「ホームツアーイベントレーティングポイント(以下ホームツアーレーティング)」を足したポイントでそのトーナメントの「イベントレーティング」が決定します。但し、「ホームツアーレーティング」は「ワールドレーティング」の75%を上限とする決まりがある。「イベントレーティング」が決定するとそれに応じたポイントが、それぞれ決められた順位の選手にまで与えられるという仕組みです。例えば、あるトーナメントに最新のOWGR上位100位以内の10名が出場し、彼らの順位に基づくポイントの合計が72ポイントだったとする。また前年度の国内賞金ランキング上位30位以内の25名が出場し、彼らの順位に基づくポイントの合計が68ポイントだったとする。但し、前述の通り「ホームツアーレーティング」は「ワールドレーティング」の75%までという制限があるのでこの場合は、68×0.75=54ポイントということになり、このトーナメントの「イベントレーティング」は、72+54=126ポイントになります。従って、このトーナメントでは優勝者の14ポイントを筆頭に32位(0.6ポイント)までの選手にポイントが与えられる(タイの順位の場合は、ポイントの平均値を与える)。また万一、悪天候等により競技が36ホールに短縮された場合には、ポイントは25%減らされるというルールもある。
上記の算出方法が基本となっているのですが、実はそれぞれのツアーには「ミニマムポイント」なるものが設定されており、ジャパンゴルフツアーには優勝者の8ポイントから19位までの0.6ポイントが最低限保証されています。また各ツアーの「フラッグシップトーンメント(最も権威のある大会=殆どの場合はナショナルオープン)」には独自の高いポイントが設定されており、我が国の場合は「日本オープン」がそれにあたり優勝者の16ポイントを筆頭に37位(0.61ポイント)の選手までにポイントが与えられる。更に、4大メジャーには、優勝者への50ポイントを頭に予選通過者で最終ラウンドを終了した選手全員にポイントが与えられる(最下位でも0.75ポイント)。また最近は2つのツアーによる共催トーナメントが多くなっていて、その場合のミニマムポイントは、両ツアーの平均を取ることになっています。従って、アジアPGAとの共同で行う「アジア・ジャパン沖縄オープン」の場合は、日本ツアーのミニマム(優勝者8ポイント)とアジアPGAツアーのミニマム(優勝者3ポイント)の平均を取り、優勝者には6ポイント(小数点は切り上げ)が与えられることになります。
このようにして獲得したポイントは、2年間(104週)に渡り加算されていくが、最初の13週はポイントが2倍され、その後13週毎に8分の1づつ減らされます。つまりあるトーナメントで8ポイントを得たとすると、最初の13週は2倍の16ポイントが加算されるが、14週目から26週までは14ポイントになり、その後13週毎に2ポイントづつ減り、2年後には消滅するという仕組みになる。これは少しでも直近の成績や調子をランキングに反映させるというOWGRの基本コンセプトに基づくものです。 そして、2年間にわたり加算されたポイントの合計を出場試合数で割った平均によってランク付けされるのだが、ここでも2年間で40というミニマム試合数が設定されており、例え38試合にしか出場しなくても40で割られてしまう。これは自分のランキングを有利にするために試合数を減らす選手が出ないようにするためです。
冒頭で述べたように、メジャー競技やWGCへの出場資格のこのOWGRが使われるようになり、ますますOWGRの重要性は高まり、選手間やメディアでも大きな関心となっています。またフェデレーション会議やOWGR会議でも、より正確でフェアなランキングにするための討議が交わされています。非常に複雑なシステムではあるが、ファンや関係者には是非内容をご理解いただき、注目をしていただきたいということで今回ページを割いた次第です。 |
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