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山下和宏「いつもどおりがテーマです」
つるやオープン初日は大雨のため、午前中に一時競技が中断された。山下は、3番ホールで第2打を手前バンカーに打ちこんだところでいったん、クラブハウスに引き上げた。
最初のアナウンスから、約1時間ごとに競技の再開時間は伸びていき、結局3時間49分待たされたが、「中断には慣れていたから」。

というのも山下は、4月初旬に行われたチャレンジトーナメント開幕戦「PRGR CUP」ですでに今季初戦を迎えていたが、同大会でも競技が中断。
そして先週のツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」でも連日のサスペンデッドを食らい、「その経験が少しは生きたみたいです」。

午後12時の競技再開は、直後のバンカーショットを3.5メートルにつけてこれを沈めてパーセーブ。
ピンチをしのげたことが、後半につながった。

5番でティショットを左のがけ下に落としたのも、うまく対処できた。
「先は長いのだから。焦らず騒がずやろう」と冷静に、木と木の間を抜いてパーを拾った。
最終18番で、残り157ヤードの第2打を7番アイアンで手前3メートルにつけてバーディフィニッシュ。3アンダー暫定3位タイと、上々のスタートに声も弾む。

中学時代は野球少年。しかし、特にチーム戦のプレッシャーに弱い自分に限界を感じ、地元の大阪府立島上大冠高進学と同時にゴルフに転向。自宅近くの河川敷ゴルフで腕を磨いた。

当時、全盛期のジャンボ尾崎に憧れてプロを目指した。
卒業と同時に兵庫県のザ・サイプレスゴルフクラブの研修生となり、98年にプロ転向を果たした。

ようやくツアーの出場権を手にしたのは昨シーズンだ。
昨年から規定が変わり、チャレンジトーナメントランク2位~7位までの選手に翌年のツアー前半戦の出場権が与えられることになったが、同ランク6位の兼本貴司がレギュラーツアーでシード復活を果たした。その繰り上がりで権利を得たのが、同8位の山下だ。

出場権がないころ毎年気になったのが、年に2回行われる出場優先順位を見直す、いわゆる“りランキング”。
「そればかり気にしてしまって…。焦って失敗する」。
反省して今季は、自らにテーマを課した。
「いつでも、どんなときもいつも通りのプレーをする」。
プロ11年前で、「ゴルフが上手くなった」という実感はある。
要は、それを本番でどう出せるかだ。
そういう点でも、初日の自己採点は「合格」と山下。
「明日も、やっぱりちょっと焦るかもしれないけれど。今もプレッシャーに弱いけれど、いつものプレーを心がけたい」。
改めて、自分に言い聞かせた。




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