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すし石垣が首位タイ浮上
すしらしくもない。ホールアウト後に反省した。「あれは・・・自分でも、あとでビデオで見たけどちょっとひどい。自分でもちょっとやりすぎかな、と」。最終18番パー4。セミラフからの第2打を、左奥のギャラリースタンドに打ち込んだ。臨時の障害物として指定エリアにドロップ。しかし、ラフからのアプローチは寄せきれず、5メートルのパーパットが残った。

それを、ど真ん中からねじ込んだ瞬間だった。

アッパーカットのガッツポーズ。そして、クネクネと体をくねらせ“すしダンス”。
「あれで、ファンになってくれる人と、ファンをやめちゃう人とに分かれちゃう。ちょっとやりすぎだよね」と自嘲の笑み。
コースで繰り広げる派手なパフォーマンスとは裏腹に根は真面目。そして、意外と考えこむたちだ。

練習場ではいつも、ストイックにスイング調整に取り組む姿がある。
「ショットも、パットも。トーナメントで戦っているうちに、微妙なズレが生じてくる」。
完璧を求めて試行錯誤の毎日だが、今週は心強い味方がいる。

コーチの中井学さんが、キャディをかって出てくれた。
5月の日本プロ以来となる、今季2度目の最強タッグはこの日の朝、スタート前のパッティンググリーンでさっそく指摘を受けた。
その詳しい内容は「ひ・み・つ」だそうだが大まかに言えば、アドレスの向きやボールの位置など数ミリ単位の調整だ。
「初日は良かったのに・・・たった2日でずれちゃうんだ」と、改めて痛感。
中井さんの的確なアドバイスが奏効した。
大雨の降りしきる中、2つ伸ばして首位タイに浮上して「僕も意外と上手いでしょう?」と、厚い胸板を反らして笑わせた。

すしと、このANAオープンには何かと縁がある。
昨年は、初日に1打差の2位につけながら、2日目に79を打って予選落ち。
さらには一昨年前。最終日に62をマークして、ここ輪厚のコースレコードを塗り替えたはずだった。
それにもかかわらず、クラブハウスの記録ボードに自分の名前が刻まれていないことに気がついたのは今週の水曜日。

同じ年の2日目に、深堀圭一郎も62を出していた。
「確かに、深堀さんのほうが先だったけど。タイミングはほんの少ししか違わない。僕の名前も入れてくれても良かったのにぃ~!」と、駄々をこねたのは2位タイにつけた大会初日。

「その悔しさをバネにする」と誓いつつ、2日目にオーバーパーで一度は沈み、再び盛り返して首位タイ浮上だ。

最終日最終組は、国内ツアーでは初めての経験。
「でも、欲を出すとつらくなる、だから意気込まないよ!」。
珍しく控えめなコメントが、かえってツアー初Vへの熱い思いを伺わせた。

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